設問

教えて達人 - ネットde事例検討

設問

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2015/05/07 09:57
[SLIPERより]
ご意見ありがとうございます。今回の事例にはいくつかの問題が隠れています。
「養護教諭は悪くない」という前に、事例から学べる点はないか考えてみましょう。
まず、保護者への対応についてです。
最近、保護者の対応に苦慮しているという学校の話をよく聞きますが、学校と保護者のコミュニケーション不足が原因となっている場合もあるようです。子どもや保護者との関係の中で誤解を生むような言動はなかったか、振り返ってみることも必要です。どんなけがも子どもや保護者にとっては大ごとで「軽い」や「たいしたことはない」、「ほかの子どもにも同じように対応している」など、こちらの都合による判断は通用しません。また、けがの対応は必ず記録・報告する習慣をつけておきましょう。
次にけがへの対応は適切だったのでしょうか?
養護教諭が行うのは、救急処置であり、学校で起きたけが全てを継続的に観察することは職務の範囲外でしょう。しかし、子どもの治療や観察が継続される体制づくり、子どもや保護者への悪化を防ぐための教育は養護教諭の職務です。この場合、担任に報告をし、子どもがけがを洗ったか確認する必要があります。普段から担任と連携できるような体制を作っておきましょう。
最後に、養護教諭は謝るべきでしょうか?
保護者のクレームがあった場合、どのように対応するか、学校の方針は話し合ってきましょう。謝るより、学校側の窓口を一本化し、保護者が何に腹をたてているのかを丁寧に聞き取ることが先決です。何が悪かったのか、何を改善すべきか。何に対して謝るかが明確でなければ、校長に言われるままに謝っても、保護者の納得は得られず、問題は解決しないでしょう。安易に謝った結果、保護者が「最初に謝ったではないか」「否を認めたではないか」と責任を学校側に求める場合があります。学校側に落ち度がない時は、相手の気持ちを受け止め「不快な思いをされましたね」「つらかったですね」という言葉かけから、話し合いをスタートし、冷静に謝罪のポイントを見極めることが必要です。

40歳代/静岡/養護教諭
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2015/05/04 12:46
それは大変ですね。あなたは普通に救急処置をしたのに、保護者は「裁判を起こす」と言っている、校長は「何でもいいから謝ってこい」と言うだけ。驚くと同時に恐怖さえ感じてしまいますよね。でも、この話にはおかしな点がたくさんあります。

おかしな点@、あなた(相談者)自身が何が悪かったのか全く見当がつかないこと。
おかしな点A、「保健室で十分な手当てがされなかったから傷が一生残ると医者に言われた」と、保護者が言っていること。
おかしな点B、「損害賠償を求める裁判を起こす」と保護者が言っていること。
おかしな点C、校長は「何でもいいから謝ってこい」と言っていること。

順不動ですが、考えていきましょう。
@について。軽い擦り傷と判断し、水道で洗うように指導したとのことですが、つまりあなたは消毒等、直接の手当てはしなかったのですね(もちろん、こういうこともあり)。部位がどこなのか不明ですが、子どもが傷口をしっかり洗ったかの確認をしましたか。また、転んだ時に、強い打撲をしていたり、その場所に神経や重要な血管があったかもしれません。痛みの具合はどうだったでしょうか。内出血などはなかったでしょうか。その後傷口から感染して炎症を起こしたかもしれません。…などなど、何か思い当たることがあるはずです。もしかしたら、この保護者は常習のモンスターペアレンツだったりして…。もしそうだったら、別の対応も必要になります。いずれにしても、プロとして、日ごろの勉強や訓練を積み重ねていく努力をしていても、完璧はありません。何かあったとき、一つ二つ思い当たることがあって当然です。

Cについて。「裁判を起こす」とは、大きな問題です。まずは校長が保護者に対応すべきでしょう。「申し訳ありませんでした」とまずあやまるのは校長のほうです。さらに「つきましては養護教諭他、関係者に状況を確認させ、養護教諭への指導をしたいと思いますので、子どもさんの様態、受診状況など、お話を聞かせていただけますよう、ご協力をお願いいたします」と言います。ここの校長はその技量がなさそうなので、学校内で最も信頼のおける、実力のある先生に相談し、管理職を説得してもらうようにします。もちろん、あなたは誰へも「申し訳ありません」を言っておきます。

Aについて。保護者が電話で訴えたことなので、本当に医師が「保健室での手当てのせいで傷が一生残る」と言ったのか疑問です。事実関係を確認する必要があります。あなたはその子どもの様態や状況、経緯をしっかり観察、把握します。その子の診察に当たった医師に会って状況を聞きます。事実関係、救急処置のミスの有無、その上でこれが訴訟に値するものなのかも聞きます。また、学校医に相談してもいいでしょう。


Bについて。@、A、Cを進めていくうちに、これが裁判に発展していくものかどうかの判断はつくでしょう。最悪、あなたのせいで一生の傷が残るという結果になったとしても、学校側や養護教諭のまじめで真摯な姿勢が、保護者との合意を得るものと信じます。
60歳代以上/海外/元養護教諭
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2015/04/27 19:48
中学校の四年目の養護教諭です。今回のような事例があると、仕事ひとつひとつが不安になります。

たぶん、こうなってしまうと、管理職共々、謝るべきなのかと思います。ですが、ただ謝ってはいけません。きちんと時系列でみること、事実確認をする、保護者の方の本当の思いをきく体制を作るのが先ですね。

今回は未然に防ぐように普段から気をつけることが大切な事例だと思いました。
私のいる自治体では、小学校からの引き継ぎの時に保護者の情報ももらいます。細かなことで連絡を欲しがる方もいますし、また、新入生保護者会などのときにも紙面にしてある程度伝えておく必要性もあると感じます。他には、その日のうちに、保健日誌で管理職から印をもらって、置くことも大切ですよね。些細なことでも担任とは雑談程度でも私は報告しています。

しかし、1人で責任を追わせるのも学校の体制としてどうなのかと思います。
30歳代/東京/養護教諭
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2015/04/15 10:12
初めて投稿します。
皆さんが私と同じような経験があると知ってホッとした反面、保護者の考え方が絡んでくるので、本当にけがへの対応は難しいなぁと、以前の怖い経験を思い出しました。
以前、休み時間中に係の仕事をしていた児童が黒板消して浅い擦り傷を負いました。出血も発赤なく、表面がうっすら白っぽく擦れた状態だったので、特に報告はしませんでした。しかし、翌日になり、母親が学校にきて「学校の管理責任はどうなっている!子供がけがをしても何の連絡もない。だいたい教室でけがが起こるなんて、怖くて学校に行かせられない!」とすごい剣幕でまくしたてました。当然、管理職は何も知らなかったため、報告をしていなかった私が悪者になり、その母親からひどい罵声を浴びせられた上に、謝ることになりました。このときは恥ずかしながら、「怖い」それしか考えられませんでした。その後、その子供を休み時間中も注意して担任が見ていましたが、ちょっと目を話した隙に子供同士の喧嘩があり、また母親が怒鳴り込んできました。こんなことを繰り返すうち、子供は教室に入れなくなり、別室登校しても遺尿をするなどだんだん行動がおかしくなっていきました。「母親は学校が悪い、学校のせいでこんなことになった!」と言い続け、結局、転校してしまいました。
今思うと、あの時、母親が何に怒り、何を考えているのかをしっかり聞き取り、学校全体で対応を教示することができていればこんなことにならなかったかもしれないと思います。今だからわかることかもしれませんが・・・。
けがの対応、特に保護者が関係してくるときは、細心の注意が必要だなぁと思います。
40歳代/福島/養護教諭
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2015/04/14 19:50
「保健室で十分な手当」というものは、どういうものをいうのでしょうか。
保護者によって「十分な手当」が異なるという経験を書きます。
私の経験ですが、本人が登校中、自分で転んで頬に擦り傷ができた1年生の女子がいました。本人はけろっとしていましたが、担任が頬にうっすら血がにじんでいるのを見て、保健室に行くように言いました。保健室では流水で傷をきれいにし、傷が乾燥しないようにワセリンをうすく塗りその上からガーゼをしました。病院に行くほどではないと判断し、この時点で、保護者に頬に傷があること、帰宅後必要があれば受診させてくださいと電話で伝えました。傷の程度から受診の必要はないだろうと私は判断していたのですが、病院に行く行かないの最終判断は保護者にあるため、本校では傷の大小にかかわらず保護者に連絡を入れることにしています(ちょっとの傷でも何が何でも病院でみてもらいたいと望む保護者がいる。反面、たくましく育てたいという方針で病院には行かないという保護者もいる)そのため、私は、必要があれば、、、と付け加えておいたのです。母親は、「わかりました」と了解してくれました。ところが、です、翌日、父親から苦情の電話がありました。共働きの家庭で、その日は、父親が先に帰宅していたのです。何も知らされていない父親は、ガーゼをしている我が子を見て、びっくりしたようです。特にかわいがっているお子さんでしたので、顔に傷が残ったらどうするんだと、心配になり、外科を受診しました。外科を受診したところ、外科の医者にこれぐらいの傷ならウチの病院では消毒しかできないと言われ(心配して受診したのに馬鹿にされたように感じてしまったらしい)、またカチン。その日のうちに、形成外科を受診し、湿潤療法をしてもらいました。翌日、学校へ父親がどうしてすぐに病院に連れて行かなかったんだと電話で苦情を言ってきました。電話が切れると、次は母親から電話があり、この程度の傷で病院に行かなくてもいいと思うんですけどね、父親は納得できないようですと、両親の意見も合わない様子でした。結局は、管理職とも相談し、次回、このような傷が出来た場合は保護者に病院にすぐに連れていってもらうようにしますとお伝えし、今回、すぐに病院に行くように行かなかったことをおわびしたのでした。おわびはしたものの、このような事例はまた起こると思っています。再発予防にはなっていません。

40歳代/静岡/養護教諭
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2015/04/08 17:58
私も似たような経験をしたことがあるので、投稿させていただきます。
講師を5年経験した後の初任校での出来事です。ある低学年の児童が転倒し、手と頬(直径3センチ程度)に擦り傷ができました。傷の程度としては大きくないと判断したので、通常通りの手当てをしました。ですが顔のケガでしたので、担任から連絡を入れてもらったのですが、保護者の方は仕事中で連絡がすぐには取れず、夜になって連絡が取れたものの保護者の方は「その時に連絡してほしかった」「顔の傷は残ったら大変だからすぐに病院に行きたかった」と言われました。電話対応をしていた担任がその場で謝罪し、翌日、病院受診をしていただきました。首から上のケガでは細心の注意を払うべきだと思います。その後、さらに注意をして顔のケガには対応するようになりました。ですが、この時、何としてでも連絡をとるべきだったのか、と今になっても思い出す事例です。
30歳代/滋賀/元養護教諭
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