設問

教えて達人 - ネットde事例検討

設問

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2016/07/08 11:40
【SLIPER】より
 LGBTについて意見が出されましたが、まだまだ実践事例が少なく、難しい現状であることが分かりました。
 LGBTは、電通ダイバーシティ・ラボの2015年の調べ(全国69,989名にスクリーニング調査を実施)では、日本の人口の7.6%存在すると言われています。性別違和のある男子の場合には25%は小学校入学前に自覚があり、約半数が小学校卒業までに自覚しています(いのちリスペクトホワイトリボンキャンペーンによるLGBTの学校生活に関する実態調査(2013年)から)。しかし、それらを周りが理解しないために、いじめや自殺に追い込まれるケースも少なくありません。いのちリスペクトホワイトリボンキャンペーンによるLGBTの学校生活に関する実態調査(2013年)によると、LGBTの子どもに対するいじめを教員が見過ごすことで深刻化・エスカレートしており、教員が加担しているケースも12%存在しています。これらから、性別違和に対する支援体制は小学校の時点から必要であると推測されます。養護教諭や周りの大人が早期発見・早期フォローをすることが重要と考えます。
 学校教育では、子どもの権利よりも、風紀・調和の維持が最優先される傾向がありますが、今年度4月に施行された障害者差別解消法にある「合理的配慮」から考えると、決められた制服や水着を着用することは、「それでなければならない理由があるかどうか」が問われます。
 平成26年6月に文部科学省から出された「学校における性同一性障害に係る対応に関する状況調査について」では、中学校における「特別な配慮」が行われている割合は、戸籍上女76.8%に対し、戸籍上男46.9%となっています。トイレや更衣室の使用配慮、制服等々も、その生徒が気持ちよく過ごせる配慮が必要となります。
 平成28年の「性同一性障害や性的指向・性自認に係る、児童生徒に対するきめ細やかな対応等の実施について(教職員向け)」において、水泳授業の配慮として、「戸籍上男性に対し、上半身が隠れる水着の着用を認める」ともあり、この通知を利用し、養護教諭だけでなく、特別支援コーディネーターの協力も得ながら全教職員へ研修の機会を作り、教職員全員で子どもを守る必要があります。
40歳代/静岡/養護教諭
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2016/07/04 12:08
私には成人のFTM(Female to Male・身体的には女性であるが性自認が男性)の友人が何名かいます。
みんな自分の性に違和感を感じつつ言い出せないまま「ボーイッシュな女の子」として幼少期から小学校を過ごし、中学校で制服の壁・・・「スカート」で決定的に自分の性の違和感を確立する言っていました。
制服問題とともに、自分が同級生と同じように異性のアイドルや先輩に興味が持てないことなどにも戸惑い、迷い、傷つきながら過ごしていて、特に女子中や女子高に通うFTMの方は、「女性のための学校」とわかっていて進学しているので、自分の違和感を保護者や周囲の人へ言い出せないという辛さがあったようです。
友人内何名かは、高校卒業後にお金を貯めて性転換手術を受け、戸籍上の性別も変更し、肉体的にも社会的にも男性として新しい人生を歩んでいます。また、肉体は女性のまま心は男性として女性とお付き合いされている方も、肉体は女性、心も女性、お付き合いされている方も女性という方もいます。皆さん周囲の温かい理解を得て、それぞれの人生を切り開いています。

今回の質問はMTFの方で、上記とは逆の立場だと思いますが、同じような悩みを抱えているのだと思います。
自分が自分として違和感なく過ごせる生き方を、教員として一緒に探してあげることが大切で、そのような心と体を理解し、ありのままに受け入れることができる学校教育と学校環境になることを心から願います。
40歳代/埼玉/元養護教諭
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2016/07/01 13:49
いよいよこういった相談が出てきましたね。表に出しやすい時代になったのでしょうね。LGBTの問題はそれがゆえに差別やいじめを受けたり、将来的には社会参加の観点から同性結婚などの問題も控えています。つまり、この生徒は今後大変な道を歩む運命にあるのかもしれません。ではまず、この相談内容を整理して考えてみたいと思います。
@この生徒のLGBTの状況、程度を診断してみる。
Aこの生徒の家庭ではどう理解しているのか。
B管理職、担任、保体教員は「生徒指導の問題もあるので認めない」と。
C他の先生方はLGBTについて理解が低いとあなたは思っている。
まず@、子どもから大人になる過程の真っただ中にいる彼は、GBについては未完成と考えていいと思います。問題はTの性同一性障害です。彼はいつ頃から意識するようになったか。そしてそれによる心身への影響、症状などがあるか。さらに差別やいじめなどを受けた経験があるか、今はどうか。また「男子用のトイレに入りにくい」のは男子の制服を着ていても自分の気持ちは女子なので…なのか、他の生徒にいじめられるからなのか、確かめる。それにより障害がある程度分かると思います。確定診断の必要性があるなら専門医の受診を勧める。
A、彼が自分の性について相談したのは初めてだったのか。どのように相談したのか。彼が障害の域に入っているようなら、親への対応も必要になるでしょう。
B、Cについては、今の状況ならこんなものだろうと思います。
最後に、私の意見としては、この生徒は障害と確実に言えるかどうかはわからない。わがままもあるのかもしれない。いずれにしてもこの生徒の悩みを理解し、いろいろな試練を乗り越えていけるよう励ましてあげたらよいでしょう。日本人はアメリカ人のように個人的に独立していないので、大人になっても自分で自分の問題を解決できないことが多いと思います。アメリカのLGBTの人々はたくましいですよ。
  
60歳代以上/海外/元養護教諭
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2016/06/29 23:18
大学で養護教諭の養成をしています。先日、LGBTを含んだ性に関する講義の際に「私はもしかしたら気持ちは男性なのかもしれない」と感想を書いた女子学生がいました。高校生までは男性と女性とが半々いたので違和感を感じていなかったようですが、大学に入り、女性ばかりの中で学ぶ環境になり、化粧の臭いや派手な服装の中にいることで違和感を感じたようです。大学では座学が多いため着替えなどの機会はなく、現在の所特別な配慮を必要としていませんが、今後本人と話をしつつ困っている事を改善できる体制が必要と感じています。
また、LGBTについて学ぼうと講演会に行った際のことですが、公立の中学校で教員をされていた男性が職場で管理職にゲイであることをカミングアウトしたところ、仕事がしづらい状況になってしまい3月に退職をしましたと話してくださいました。今後はLGBTについて理解してもらえるように活動をしていきたいと話していましたが、学校に勤める教職員も困難な状況にあるのだと知りました。
今回のテーマにあった生徒も苦しい状況にあるので、周りの大人が理解をし、適切に対応していくことが重要と思います。まずは相談を受けた養護教諭が文科省のパンフレットなどを利用し、管理職や生徒指導部などと話し合い、保護者とともに対応できるように体制を整えることが先決と思います。
40歳代/東京/大学教員
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2016/06/22 20:34
私の前任校(10年前)では、4月に入学してきた高校生の男子が、女の子っぽく、男女別の体育の際の柔道で身体接触を嫌がったり、普段の教室での過ごし方でも女子と一緒に過ごしていることが多い生徒がいました。様子も見た目は男子ですが、仕草は女性的で、本人も女子といる方がよいと言っていました。ただ当時はLGBTという言葉も浸透しておらず、本人も、強く権利を主張してきたわけではありませんでした。性同一障害と診断されていたわけでもありません。本人が保健室を利用することもなかったです。
その時の担任の行動が素晴らしかったです。その生徒を一生懸命理解しようと、自分で、外部の性同一性障害の研修会などに参加し、理解を深めていきました。そして習ったことを実践にうつしていきました。もちろん、その担任の言う事に全ての教員が賛同したわけではありませんが、当該学年の主任も理解があり、担任をサポートしていました。そして、そういった雰囲気作りが功を奏して、本人も無事に卒業して行きました。このときは私よりも担任の方が熱心に生徒を擁護していたと思います。当時の私は担任の動きに追随することで精一杯でした。でも一人でも生徒の味方になっていけばそこが突破口になり学校全体が変わっていくと思います。
時代というのか、子どもの実態はさらに変わってきました。あと10年たった時には、こういった対応も当たりまえになっていくといいなと思っています。そのためにも養護教諭が声を出して行かないといけないと思いました。

40歳代/静岡/養護教諭
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2016/06/11 10:44
うーん難しい問題ですね。そのような相談を実際に受けたことがないので、もし本校だったらどうすべきか悩むところですが、これは一人で判断すべきものではなく、生徒指導や特別支援の会議でまた職員みんなが問題を共有し、学校全体で検討していかなければならないものです。まず養護教諭がすべきことはLGBTに関する資料や、校医等関係機関にも意見を伺い、会議で提示することではないでしょうか。今後水着だけでなく、制服、トイレ、宿泊学習のお風呂、男女別習の教科(体育など)の参加等々…水着をどうするか、という一点だけに問題はとどまらないことだと思いますし、中学の時だけの問題ではなくてその生徒の今後の生き方に関わる問題ですから、スクールカウンセラーを入れるなどして心の面の対応していかなくてはならないですよね。なので丁寧に対応すべきですが、本人の苦痛を少なくするためにもプールが始まるまでということで早急に対応していかなくてはならないと思います。まずは保護者の方にもこの問題を共有していかなくてはいけないですね。この生徒が一番自然でいられる道を本人含めてみんなで探そうという姿勢が必要であると考えます。
30歳代/静岡/養護教諭
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2016/06/03 21:10
まず、生徒が保健室で、養護教諭であるあなたに自分の気持ちが言えた事は素晴らしいことです。私が養護教諭3年目のとき、そんな風に生徒に認識されていたか自信がありません。だから、相談を受けてすごいなと思いました。
LGBTのことは、私も書物で読んだり、4月にだされた文部科学省の教職員向けパンフレットに目を通したぐらいです。私だったらそうするだろうかと考えてしまいました。パンフレットには上半身が隠れる水着の着用とありましたが。
パンフレットにも書いてありますと管理職、担任などに説明するのが精一杯のような気がします。私は実際にLGBTの子どもに接した事がありません。どなたか経験がある方がいればぜひその対応を私も教えてほしいです。

30歳代/静岡/養護教諭
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