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教えて達人 - ネットde事例検討

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2020/05/09 12:37
【SLIPERより】
 養護教諭として支援目標を設定する際、その将来を見通す視点はとても大切です。その子の将来像、特性に合った仕事や生活を具体的にイメージしつつ、そこにつながる進学先も考慮し、今この子に身につけさせたい力は何であるかを考える必要があります。そのためには、様々な進学先、職業、支援を受けられる制度や資源についての情報は、養護教諭としても知っておくとよいでしょう。
 昨今、小・中学校や大学における発達障害への理解や支援は広がってきています。しかし、高等学校についてはこれからという地域がまだあり、欠席が多く成績や内申がすぐれないという生徒にとって、高校入試は大きな壁となっているのが一般的です。
発達障害のお子さんの場合、特別支援学校高等部への進学を勧められることも多いようです。特別支援学校の高等部では、少人数で特性に合った支援を受けられるメリットがある一方、高校卒業の扱いにならないため、大学を受験するのが困難になるというデメリットがあります。
 不登校のお子さんの進学先として通信制の学校が選ばれることも増えてきています。自分のペースに合わせて学べるのはいいのですが、自学自習が基本となるため、一人で学習を進めるのが苦手な場合は不向きです。
 地域によっては、不登校や発達障害がある生徒も公立学校に入ることができるように入試体制を整えているところも出てきています。神奈川県や大阪府のクリエイティブスクールでは、学力検査や調査書の評定によらない入試を実施しており、入学後も少人数制で教育相談が手厚いなど、生徒一人一人が自分らしく学ぶための体制づくりを推進しています。
 このように、高校の選択肢は一つではありません。地域の様々な高等学校の情報収集をするとともに、子どもの特性や将来への希望とそれにあった高校について、下記の観点を参考に整理してみてはどうでしょう。

・集団生活や自分で通学することが可能か
 →集団に馴染めない、電車などでの通学が難しいなど対人関係に困難がある場合は、通信制が合うことも
・高校の学習についていくことが可能か
 →学習に困難がある場合は、普通高校や通信制は避けた方が良い
・高卒後、大学や専門学校への進学希望するか就職を希望するか
 →進学を希望する場合は、私立・公立の普通高校に進むのが近道だが壁があることも
 →就職を希望する場合は、特別支援学校から進んだ方が特性にあった職場につながりやすい

 この生徒さんは、わざわざ小学校の保健室に相談に来てくれたのですから、その子どもの特徴、どんな力をつけさせ、どんな形で社会に送り出せば良いのか、を考えた上で、いくつかの選択肢を提案できるといいですね。しかし同時に、この生徒さんが、困難な進学という問題に立ち向かっていける力を失わないよう、自己肯定感を保てるような関わり、声掛けもして欲しいと思います。それは、養護教諭だからできることだと思います。
 また、中学にうまく適応できていない生徒は、中学の先生との関係がこじれてしまっていて、自分の希望や思いをうまく伝えられない場合があります。中学の養護教諭と連携をとって、担任の先生にうまくつなぐことができるといいですね。

40歳代/静岡/養護教諭
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2020/05/09 05:40
まずは、「中学生の卒業生が、あなた(小学校の養護教諭)を訪ね、相談に来た」ということですが、それだけでも養護教諭冥利だと思います。それに応えるべく、ゆっくり、十分にその子の話を聞いてあげあげることです。その上で私ならこう言います。「あなたが絶対にその高校に行きたいなら頑張りなさい。その代わり、出席日数などとても大変よ。でも、大学進学だけが目的なら他の方法もある。そして大学卒業したらどうしたいの?あなたのご両親はどう言ってる?」です。

発達障害としてこの社会で生きるということがどんなに多難か、本人にはよくわかっていないでしょう。他の投稿にもあるように多様な支援はあります。希望校に入学して体験するのもいいかも。もしかしたら、このような支援はすでにされていたかも知れません。ご家族への励ましもできるかもしれません。でも、学校でできる指導はこれが限界。あとは本人の頑張りと家族や周囲の支援ですね。最終的にはその子に合った職業(仕事)をいかに獲得していくかでしょう。


60歳代以上/海外/元養護教諭
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2020/05/06 10:31
公立高校は、出席状況を重視しているのだと思います。中学校で登校出来ていない場合、高校でも登校できないのではないかと判断されるのではないでしょうか。もし、成績だけで希望校を突破したとしてもその後、その生徒が、登校できるかどうかはわからず、結局単位が取れず、退学ということも考えられます。そのため、まず、その生徒の勉強スタイルが、その高校に受け入れてもらえるのかどうかを調べる必要があると思います。
ただ、高校に行ったら、別人のように毎日通う生徒もいます。ただ私の経験上は、発達障害の生徒は、発達が凸凹していたり、ゆっくりのため、特別な支援を講じないとあっという間に、不登校、留年、退学、さらに自己肯定感が下がる、、、、。引きこもるというような負のスパイラルに行きやすいです。
今、私は小学校に勤務していますが、「小学校」という場所だけにとらわれずに、通級学級、放課後デイサービス、地域の発達障害者支援センターなどあらゆる機関の情報提供をし、その子供にあった場所を見つけ、利用しながら、苦手なところもあるけど、得意なところもあるというように、自分は全部ダメというような自信を失うような働きかけを避けて欲しいと思います。
自閉症スペクトラムであると、特別支援学級の小中学校では、情緒学級に在籍、もしくは、通常級にいながら通級教室を利用する。高校では、最近、公立高校の通常級でも通級教室を設置する公立高校も出てきていましたので、そちらも進路の選択肢になるかもしれません。
高校は通信制、単位制、夜間の学校もあります。また、特別支援学校の高等部への進学もあります。大学進学を考えると、普通高校などの進学が早道かもしれませんが、「高卒認定」(高校を卒業しなかった人の大学などへの受験資格を得られる)を取れば大学などの受験の道は開かれています。不登校であっても道は開かれています。

40歳代/静岡/養護教諭
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2020/05/03 06:29
その生徒さん、何がショックだったのでしょうか。私立高校を勧められたこと。それとも、通信制を勧められたこと。そう言ううことではなくて、自分の悩みを理解して貰ってないアドバイだったことでしょうか。まずは、ショックの根源をもう少し深く聞いてみる必要があったのではないかと思います。

私は普通高校の養護教諭をしています。中学時代に不登校だった生徒を多く見てきてました。中学時代の自分を知る同級生が居なかったことや、気持ちの切り替えが上手にできた生徒は高校に順応していきます。が、高校でも登校出来ず、転校又は退学する生徒を多く見てきました。

高校は中学とは違って、習得単位数が決められています。中学で欠席がちであったが、高校では欠席せずに登校できるのか。毎日登校は出来ないと思うのか、自分を慎重に分析させることも必要だと思います。

テストは常に10番以内と成績は良いようですので、毎日出席しなくても良い、自分のペースで勉強できる通信制が合ってるかもしれないので、自分の今の生活リズムを想像して、検討する必要もあります。

公立高校でも、通信制があります。必ずしも夜間のみでなく、昼の通信も有ります。制服を着る、毎日満員電車で通う、クラスの団結が求められる学校行事が嫌いだからと言って、成績優秀でしたが、私立の通信制に進学した生徒がいました。その生徒は無事に国立大学に進学しました。

私立の通信制を勧められショックを受けたという事は、私立の通信制に偏見があったからではないでしょうか。偏見とまでいかなくても、通信制を始め様々あるサポート校を知らない、という事かと思います。地域の教育相談センターの学校紹介、各学校の説明会や見学会を定期的にやっています。自分の目で確かめに行かせる事も必要だと思います。
30歳代/東京/養護教諭
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2020/04/29 09:20
私は現在中学校に勤務しています。
今年中2の女の子が、中1から全く学校に来ていません。本校では、登校すれば面倒を見るけど、こない生徒は、しょうがないと言うスタンスです。教室に行っていないけれど、家庭で自習しているので、テストだけ別室で受験しています。しかし、満点に近い点を取ります。
ですが、内申点は低いです。理由は授業に参加していないからです。今、学校に来れていないから、高校でも通えないだろうと先生たちは考えているようです。高校入試の合否には出席日数も関係するので、学校側も登校しない生徒は希望の高校にいけないと考えています。
私の個人的な意見ですが通常級での勉強のスタイルがもっと多様であれば、保健室登校も減ると思うのです。読み書き障害があると診断されている子どもに対して、まだ、タブレットの持ち込みが他の生徒と不公平になると言うことをいう教員がいるのも現実です。まずは、発達障害の生徒が、自信を失わずに成長していけるよう励まし続けることが大切だと思います。
進学する際、全日制普通高校でも、柔軟に対応してくれるところもあると聞いています。
特に私学ではそう行ったお子さんたちが通いやすいようなカリキュラムを取っているところもあると聞いています。

40歳代/静岡/養護教諭
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