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教えて達人 - ネットde事例検討

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2023/04/06 13:38
【SLIPERより】日本では平成26年に「アレルギー疾患対策基本法」が成立し、平成29年に「アレルギー疾患対策の推進に関する基本的な指針」が策定されるなど、アレルギーに対する取り組みが本格化してきました。学校では公益財団法人日本学校保健会が平成20年に作成した「学校のアレルギー疾患に対する取り組みガイドライン」に基づき対応をすることになっていますが、上記のような法整備や指針を受けて令和元年に改訂版が出ました。
 この改訂版によると、同会が平成25年度に全国の公立学校を対象として行ったアレルギー罹患者調査では「アレルギー性鼻炎(花粉症を含む)」12.8%、「ぜん息」5.8%、「アトピー性皮膚炎」4.9%、「アレルギー性結膜炎(花粉症を含む)」5.5%、「食物アレルギー」4.5%、「アナフィラキシー」0.48%で、平成16年度と比較すると「アナフィラキシー」「食物アレルギー」「アレルギー性結膜炎」「アレルギー性鼻炎」は増加し、「ぜん息」は横ばい、「アトピー性皮膚炎」は減少しています。
 今回、相談をしてきた保護者は子どもが4年生ということもあり、子どもが自分で自分の安全を守ることが出来ないと考えて学校にこのような訴えをしてきたのだと思います。しかし、おやつを楽しみにしながら遠足の準備をしていた子どもたちも大勢いたはずです。もし時間的な余裕があれば、教員やクラスでこの問題をもう少し丁寧に議論して「遠足前に一回クラスでおやつを持ち寄って成分表示を確認しこの子と交換できるおやつを考える」「この遠足ではおやつ交換はしない」など、今回の訴えを「アレルギーについて考える保健指導」にすることができたのではないでしょうか。
また、アレルギー疾患への対応に不安に感じている教職員が多いことも、今回のような「おやつは可」か「不可か」という極論になった一因だと考えます。アメリカでは、2013年に小・中・高等学校にエピペン常備を義務付け、研修を受けた教職員にその投与の権限があるとしている州に連邦の補助金を優先的に付与する法案が成立しました。アレルギー疾患に関する教職員や保護者への研修機会を確保するとともに、食品を購入したり外食をする時は成分表示を確認したりする習慣や、スーパーなどで保護者の許可を得ずに子どもに試食品などを与えないなど徹底したアレルギー対応が行われています。
 アレルギーは種類や体の発育発達により自然寛解(小児では5年以上症状が出ていない状態)に移行することもありますが、全てのアレルギーが寛解するわけではないので、ある一定の年齢になったら自分が持っているアレルギーの特徴を理解して「本当に除去する必要があるのか」「どの程度の除去が必要なのか」などを主治医と相談し、アレルギーとどのように付き合っていくかを考える必要があると思います。令和4年4月の診療報酬改定によりアレルギー疾患用の学校生活管理指導表が保険適応になりましたので、アレルギーの状態や医師からの指示が学校に伝わりやすくなったと思います。

公益財団法人日本学校保健会:https://www.hokenkai.or.jp/
文部科学省初等中等教育局健康教育・食育課「保険医療機関が交付するアレルギー疾患に係る 学校生活管理指導表の保険適用について」https://www.gakkohoken.jp/book/ebook/ebook_R010100/20220401.pdf

50歳代/静岡/養護教諭
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2023/04/06 11:59
この対応には3つ問題があると思います。
@ 保護者の相談内容‥信じられない常識外れ
A 緊急?職員会議‥学校側の自信のなさ
B 遠足前日のおやつ全面禁止通知‥それはないでしょう

保護者が電話してきて、学校側がとった処置までを読みますと、結論的にその子一人のために学校側が親の言いなりになったとしか見えません。それでは学校側の面目が立たないでしょう。4年生の児童です。おやつの交換などしなければいい、そのくらいは分かるでしょう。心配なら親、担任が子供にきちんと言い聞かせればいいだけです。

遠足のおやつについてはアレルギー持ちの子どもの問題ではなく、学校としての方針です。事前に職員会議で決めておくべきでした。前日に禁止通知など言語同断。

最近、弱者に対する過剰保護の話題が耳につきます。例えばLGBTの問題で、日本のある自治体の公共トイレを5種類作ったというニュースを見て唖然としました。アメリカでは黒人の犯罪者を捕らえた白人警官が犯罪者を死なせてしまったという事件が起きました。その後BLMの大規模デモが起き、死亡した黒人は英雄視され銅像まで作られました。すぐ後に取り外されましたが。このように世の中何か変に不自然になってきていると感じます。なんでも人や世の中のせいにする。個人個人が自分をよく知り、もっと責任を持つように頑張ってほしいものです。

60歳代以上/海外/元養護教諭
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2023/04/05 09:10
私もまずは、保護者や本人との話し合いが大事だと思います。もちろん命を守ることが最優先ではありますが。アレルギー以外の疾患や障害のあるお子さんへの合理的配慮が学校に求められています。保護者や本人の希望を丁寧に聞き取りながら、学校では何ができるのかを一緒に考えていく姿勢が大事なんだと思います。お互いの歩み寄れる点を気持ちの面も汲み取りながら探れるといいなと思っています。そうは言っても難しい問題です・・・。
30歳代/埼玉/養護教諭
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2023/04/04 22:19
おやつの全面禁止という決定は、あり得るのかもしれませんが、その決定が前日というのが、少し児童がかわいそうな気がします。給食の除去を行っているとのことですから、学校で管理をしているお子さんなのだと思いますが、食物アレルギーの管理指導表が提出された際の面談にて、校外学習の際にはどうするか、など事前に保護者との話し合いはなかったのでしょうか。対応が後手に回った感があると思います。
40歳代/愛知/養護教諭
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2023/04/04 21:56
小学校の養護教諭ですが、私も同じような経験があります。
このような対応を一度してしまうと、保護者は次の学年にあがっても同じ要求をします。
エピペンが処方されているような重症度の高いアレルギーならこのような対応をすることもあるとは思いますが、保護者が過敏になりすぎると学校として困りますよね。
私は年度初めの保護者会で校長や学校医から「全校的にこのような対応はしない」と保護者へ伝えてもらいました。
アレルギーのある子供への配慮はもちろん大切な事ですが、アレルギーのない子供への配慮も同じに大切な事だと思います。
アレルギーの重症度を考慮して、みんなが安全に遠足や給食を食べることができる工夫をいつも考えていますが、なかなか難しいですね。
30歳代/千葉/養護教諭
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2023/03/25 08:02
私も同じような経験があります。
その時は、3年生の子供でした。当事者の保護者に、アレルギーがあることを、クラスで公表し周知して良いとの許可を得て、その子供とはおやつ交換はしないということにし、他の子供たちは、おやつ交換をしていました。
確かに、一人だけ、おやつ交換ができないという不便さがありますし、管理のしやすさ(一律におやつ交換禁止とすること)の面から、おやつ交換をしないという選択肢もあると思います。
私の経験でも上記のような一律のおやつ交換禁止が選択肢に上がったこともありますが、その時は、「理解し合う」「助け合う」「思いやる」という観点から、逆に、一律の禁止を選びませんでした。
どちらにせよ、当事者、その保護者、そして、当事者のクラスの子供たち、先生とよく話し合うことが必要だと思います。

40歳代/静岡/養護教諭
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