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2024/08/09 23:13
【SLIPERより】
 学校での医療的ケアは、医療的ケア児の主治医の指示の下、医療的ケア看護職員(以下「看護師」という。)や認定特定行為業務従事者(法令に基づいて研修を修了し、認定を受けた教員)等によって行われます。もちろん保護者や医療的ケア児本人も行います。
 文部科学省は、教員の役割について、「学級担任をはじめ教職員により行われる日常的な子供の健康状態の把握を通じて、看護師等と必要な情報共有を行い、緊急時にはあらかじめ定められた役割分担に基づき対応すること」としています。(資料@)
 つまり、特定の職員(相談では看護師、学級担任)だけで医療的ケア児に関わるのではなく、管理職や学級担任、養護教諭、看護師など学校全体で関わることが重要です。
 相談者さんは、登校後のバイタルサイン測定や体重測定を行っているので、養護教諭の役割として健康状態の把握については実施できています。しかし、さらに言えば、医療的ケア実施に関わる環境整備や主治医や学校医などの外部機関との連絡調整、看護師と教職員との連携支援、研修会の企画・運営など、も行う必要がある業務です。特に、医療的ケア児の病態やケアの内容については、主治医や外部の専門家へ報告・相談し、保護者や教職員同士の連携支援といったコーディネーター的な役割を担うことが求められます。
 その他にも、校内での体制づくりとして、緊急時マニュアルの整備、ヒヤリハットの蓄積など、養護教諭として参画することもあります。
 看護師との関わりとして、看護師は常勤職員ではないため、学校の仕組みをすべて把握できているとは言い難いため、養護教諭は看護師と教職員との連携を支援することが必要です。また、学級担任も医療的な部分がわからず、不安や悩みを抱えていることがあるかもしれません。「何か困っていることはないか?」と両者の困り感を拾い、必要に応じて校内研修を企画・開催し、基礎的な知識や対象ケア児の病態などを共有することで、安全な学習環境の提供につながります。
 また、医療的ケア児やその家族にも目を向けましょう。家庭では、排泄や食事といった生活上のケアや、吸引などの医療的ケアを夜間も行い、いわば医療的ケアは生活の中心になります。生活状況や負担など、それぞれの家庭の背景を理解し、時には寄り添い、ねぎらいの言葉をかけることも支援の一つと考えます。
 さらに、この女児は小学5年生と義務教育の段階にあります。どのような障がいがあっても教育を受ける権利があります。安心・安全な学習環境で学習できるよう、担任および看護師、そして主治医や保護者などと障害や病態について情報共有しましょう。そして、女児および保護者の教育的ニーズ、その子の発達段階に応じた、その子らしい教育が受けられるように、アドバイスすることも必要です。
 相談者さんは、これまで医療的ケアに携わったことがなく、はじめての経験で不安も多いと思います。しかし、養護教諭だけで子どもをみる訳ではありません。学校内や主治医、保護者など多くの関係者と情報共有を行い、どの子どもも安心して教育を受けることができるよう協働し支え、学校全体としての体制を構築する上で、養護教諭として大切な役割があると言えるでしょう。

※上記に挙げた役割・業務内容については、都道府県や各学校によって、養護教諭ではなく保健主事などが担うこともあります。参考にされる場合は、各都道府県等でのご確認をお願いします。


@文部科学省 小学校等における医療的ケア実施支援資料 令和3年6月
https://www.mext.go.jp/content/20220317-mxt_tokubetu01-000016487_3.pdf

A東京都教育委員会 都立学校における医療的ケア実施指針(改訂)
https://www.kyoiku.metro.tokyo.lg.jp/school/document/special_needs_education/files/medical_care/01policy.pdf

B津島ひろ江ら編「医療的ケア児の健康管理における養護教諭の役割」誠信書房



50歳代/静岡/養護教諭
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2024/08/05 12:22
これまでのこのお子さんの状況をよく知っている看護師にお話を聞くことから始めるのがいいと思いました。
看護師が担当するのは医療的なケア、処置の部分だと思いますので、それを学校で円滑に進めるために困っていることはないか、保護者からどんな依頼があったのか、などを聞くと、自然に養護教諭が調整するところが見えてくると思います。医療的なケアや疾患について学び、理解しておくことは必要ですが、ケア自体をすることは養護教諭の仕事ではないと思います。校内の環境調整や教職員や保護者との情報交換、共通理解をすすめるための要として機能できれば良いのだと思います。
時々、看護師との関係の構築が難しいという話も聞きますが、ここがうまくいかないと、ケアを必要とするお子さんにとって不利益が生じることもあると思いますので、看護師との仕事の棲み分け、共通部分をお互いによく話し合って、気持ちよくお仕事できるようにするといいと思いました。
30歳代/神奈川/養護教諭
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2024/07/26 17:19
責任感があるが故に、すべての業務に関わらないと、と
思う方もいらっしゃるかもしれませんが、
養護教諭ができることにも限りがあります。
養護教諭は、直接的には医療的ケア(吸引など)を行うことは
できません。従って、ケアは看護師さんに頼らないといけません。
それでいいのだと思います。
ケアはできずとも、医療的ケアのマネジメントはできると思います。
安全にケアが提供できているのか、必要なものはなにか、
養護教諭の立場で考えて、させていくこともひとつと思います。
30歳代/宮崎/養護教諭
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2024/07/13 16:57
私は、医療的ケア児のいる学校で働いたことはありませんが、看護師さんも、学校で働くことは初めてのことが多いのだと思います。病院ではたらくことと学校では大分違うと思いますし、養護教諭の役割もわからないのではないかと思います。まずは、医療的ケア児に関わる職種で、お互いにコミュニケーションをとるのがいいのではないでしょうか。
50歳代/静岡/養護教諭
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