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第四の関門も無事 それから事情を話して通行券を戴きたいといったところが、例の通りそんな例がないとかぐずぐずいって居りますと、下僕が「こりゃセラのアムチーです」と口走ったです。すると「それじゃあ何ですか、この頃大変名高い法王の侍従医になられたというお方じゃございませんか」と私に尋ねたから「法王の侍従医になった訳じゃないけれども、とにかく急用を帯びて居るから早く行かなくちゃあならぬ」とチベットの紳士流にぼんやり答えますと、たちまち信用して思ったよりは易く書付を書いてくれたです。 村を離れて一里ばかり登りこれより本流の河川と離れ、西少し南の山間の太い川に沿うてだんだん上に登って行きました。もはやこの辺には大木はない。小さい木が少しあるばかりで田地もあって小麦ぐらい出来るそうです。
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