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なおその外にダージリンから来て居るチベット人が四、五名居りまして、それらは大抵私の顔を知ってるです。その人らに見付けられたらもうお仕舞です。余程注意を加えて行かにゃあならぬけれども見付かったら百年目、それまでの運命と覚悟してずんずんやって行った。そこには十軒ばかりの家がある。その中でも最も大きな家はその官吏の住んで居る家と宣教師の住んで居る家である。それからなお一つシナ官吏の住むような家もある。 第五の関門長は人足上り 宣教師の家の向うにチーキャブ(総管)という官名で、その人の実際の名はサタ・ダルケというのである。サタというのは人足廻しという意味で、ダルケはその人の本当の名です。ダージリンにダンリーワ即ち山駕籠舁が居りますが、もとこの人はその人足廻しで人を欺いたりあるいは脅かしたりして金を貪ることをほとんど常職にして居った悪漢で、ダージリンの誰に聞いてもサタ・ダルケほど残酷な奴はないと、現在酷い目に遇った人などは涙を流して罵って居るのをしばしば聞いた位ですから、非常に悪い人と見える。その人に遇わなければならぬ。
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