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おかみさんは、今度は印度紳士の方に向き直って、こう話しかけました。 「失礼でございますが、旦那様。こんなお小さいのに、他人がひもじいかどうかなんて気のつくお子は、お珍しゅうございますわ。私、そのことを、幾度も幾度も考えてみたのでございますよ。これは、とんだことを申してしまいました。お嬢様、でも、あなた様はまア、お顔色がよくおなりですこと――それに、あの、以前よりはずっとお丈夫そうに、そして、お立派に――」 「おかげさまで丈夫よ。それに――以前よりはずっと幸福になったのよ。――で、私、あなたにお願いがあって来たの。」 「私に、お願いですって?」と、おかみさんはうれしそうに笑いました。「まアお嬢様、それはそれは、どんな御用でございますの?」 そこで、セエラは帳場によりかかって、お天気の悪い日、ひもじそうな宿無の子を見たら、パンを恵んでやってくれと、頼みました。
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