コピー
現に、舞台俳優志望者の組は、完全にチーム・ワークがとれ、相互練磨の気勢をみせ、常に知的な話題に興味を集め、そして、質実謙虚な風習を誇っているようにみえるのに、映画俳優の卵の組は、所属会社もまちまちで、個人的なつながりがほとんどないためもあって、めいめい、てんでんばらばらに、その時間だけ顔をつき合せるにすぎず、それでいて一種の職業的な見栄から、互に乙に澄しこんでいるようなところがあり、ノートは取らなくても、身だしなみには念を入れる傾向が強く、そのうえ、暇があれば、話題にするのは、文学でも芸術でも政治でもなく、単に社交のための無駄話にすぎない。 いったい、自分の問題として、こういう勉強の方法が、将来どれほど役に立つか、甚だ危ぶまれるので、いっそ映画俳優一年生の看板をすてて、舞台俳優志望者として、再出発しようと思うが、どうか? 以上の疑問にお答えする順序として、僕は、まず、劇団××座研究所をはじめ、すべて、この種の、俳優養成を目的とする機関の性質と、その役割とについて、一応の説明をしておきたいと思います。
TOPに戻る
-
iboard BASIC
-