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現在日本に、俳優養成機関と称せられるものがどれくらいあるか、正確な数字はわかりませんが、僕の知っている限りでも、四ツ五ツはあります。 それらはいずれも、ひと通り講師の顔ぶれをそろえ、教授課目の配列に意を配り、一定期間の講習を受ければ、俳優としての初歩の技術を身につけて、それぞれ舞台に立つ資格ができるように思われています。 なるほど、すべての専門的知識及び技術がそうであるように、系統的な教育機関の存在によって、ある程度、それぞれの専門家が養成されることに間違いはありませんが、また同時に、どんな専門の領域でも、学校を出ただけでは役に立たぬという一般の声も聞き逃がせません。そのことは、俳優の場合にもまた当てはまるので、基礎的教育乃至訓練とは、その上に何かが築かれるのを前提として成り立つのですから、その「何か」とは、つまり、俳優をして俳優たらしむる「芸」そのものです。
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