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海老子 さうだつたかね……。 院長 中学で三度……。その、なんとかいふ秘密団体は、君が大将だつたのかね。 繭子 副団長でせう。 院長 団長といふのは……? 中学の友達かね。 麦太郎 …………。 海老子 それが、先日申上げました通り、女の子なんでございますよ。まだ十九かそこいらの……。 院長 ああ、さうさう。その女の子と何処で知り合ひになりました。今度は自分で返事をし給へ。 麦太郎 …………。 海老子 お言葉でございますが、この子は、さういふお訊ねに、答へるなんてことは決してしないんでございますよ。どの学校の先生方も、これにはほとほと閉口していらつしやいましたし、先日、警察の方で調べがございました節も、この子だけは徹頭徹尾口を利かなかつたつて、それはそれは署長さんもお腹立ちの様子でございました。親の口から申すのも変でございますけれど、わたくしが訊ねますことだけには、それでも、不精無精返答を致しますんですの。
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