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海老子 こんなことがお前の縁談に障らなけれやいいけれど……。 繭子 障つたつていいわよ。あたしが考へてるのは、そんなことぢやないんだから……。(間)女の感化院つて、やつぱりあるんだわ。思ひ出したの、あたし……。板橋の方だつたわ、たしか……。 海老子 時々様子を見に来たつていいんだらうね。 繭子 なんなら、この近所へ引越して来てもいいわ。 海老子 お前からもお父さんにお願ひして見ておくれよ。お父さんは、麦ちやんがああなつたのを、あたしのせゐだと思つてらつしやるんだからね。お話がしにくくつて……。 繭子 第一がお父さんのせゐよ。その次ぎがお友達……その次ぎが……よさう。 海老子 あたしだつてお云ひなんだらう。それやもう、あたしにだつて責任はあるさ。お前からさう云はれれば、あたしはなんにも云へないさ。 繭子 あら、あたし、なにも、母さんを……。
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