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そこで、勤労者はその生活を中心として絶えず何かを求めてをります。求めてゐるものは何かといへば、それには二つの意味がいつでもあると思ふのです。先づ、何かゞ今足りないといふこと、それから、その足りないものを要求してゐるといふこと、この二つです。ところが、要求してゐても、何が足りないのか実際に自覚しない場合があります。勿論、非常に卑俗に考へて、自分たちの欲望を充したいといふ気持を要求と見ると、さういふものを与へさへすれば、一応その欲望を満足させ得る。しかしさうでなくて、もつと文化的な水準を高めたいといふ風な高い要求は、往々その人たち自身自覚してゐない心の奥にかくれてゐる要求だと思ふのです。それをこちらがはつきり掴み取つてその要求に応ずるものを与へなければいけない。
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