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「それで、今はまた考えを変えたというのか」と、父はきき、大きな新聞を窓べりに置き、その上に眼鏡を置くと、片手でそれをおおった。 「そうです。今はまた考えが変ったのです。あの男がぼくの親友なら、ぼくの幸福な婚約はあの男にとっても幸福であるはずだ、とぼくは思いました。それでぼくは、知らせてやることをもうためらわなくなりました。でも、その手紙をポストへ入れる前に、お父さんにいっておこうと思ったのです」 「ゲオルク」と、父はいって、歯のない口を平たくした。「いいか。お前はこのことでわしに相談するために、わしのところへきた。それはたしかにいいことだ。だが、今わしにほんとうのことを洗いざらい言わないなら、なんにもなりゃしない。なんにもならぬというよりもっといけないことだ。わしは今の問題に関係ないことをむし返すつもりはない。だが、お母さんが死んでから、いろいろといやなことが起った。おそらくそういうことが起こる時がきたのかもしれないし、わしらが考えているのよりも早くその時がきているのかもしれない。
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