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かうみて来ると、戦争に敗れた国ではあるが、そのことから、やはり、いくぶんのプラスが劇文学のうへに現はれて来さうでもある。 細かい吟味は今は差控へるが、その一つの例は、元邦楽座、現ピカデリイ劇場の「現代劇」への解放である。これは実験劇場と名づけられ、最も合理的な運営と企画とをもつてわが演劇界の宿弊に挑戦しようといふのである。優秀な新作が需められてゐる。従来の標準ではやゝ不向きかとも思はれるが、また同時に、従来の如何なる劇場もはつきりした目標にしてゐなかつたやうな、ロング・ランの興行に堪へる「どつしりした」戯曲の生産が促されるであらう。
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