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乙は地方の某高等学校長である。文部省の指令で科外に文化講座といふものを設けることになり、講師の一人としていくらか名の知れた一作家を招いた。この人選は何人の手によつてなされたかは詳かでないが、ともかく、校長は当日演壇に上つて、まづ講師の紹介をしたのである。すると、そのあまり長くもない紹介は初めから終りまで、聴講者たる全校生徒の、実に傍若無人な嘲笑によつて迎へられ、その哄笑が何に原因するかを察知し得ない校長は、まことにしどろもどろな態度で紹介を切上げざるを得なかつたのである。(筆者自身、これを目撃した)
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