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旅人は考えた。 よその国の事情に大きく介入するとなると、たいへん慎重にならなければならない。 自分はこの流刑地の住民でもなければ、この流刑地の宗主たる国の国民でもない。 もしこの処刑を厳しく非難したり、実際に妨害したりしようものなら、こう言われるに違いない。 このよそ者が、黙ってろ。 そう言われたら、何も言い返せない。 言えたとしても、自分はどうも事情がわかっていませんでした、ただ自分は色々なことを見聞するために旅をしているのであって、よその国の裁判制度を変えるためでは決してないのです、などといった弁解めいた言葉くらいだ。 とはいえ、今回の出来事はそういったことを鑑みても、何か言わなければならないような気になる。この裁判制度が不当で、この処刑が非人道的であることは、疑いようのないことだ。
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