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我々日本人はどうかしますと、自分に反対するものは悪い人間だ、自分に反対するものは誤つてゐるといふ考へ方を非常にしがちであります。これは今日言はれてゐる所謂独善といふことになると思ひますが、文化運動の精神の中には、少くともこの考へ方を排し、広い判断力がなければ、運動そのものの本質に反し、同時にこれを健全に進め、国民全体の納得を得ることは困難ではないかと、私個人は考へてをります。 東洋には大義親を滅すといふ言葉さへあります。日本の発展のために我々国民が身命を捧げてそれ/″\の職域に於て、またその全人格をもつて、それ/″\の方向に邁進しなければならぬことは当然でありますが、徒らに、たゞ相手の悪口をいふことは文化運動のとる方法ではないと考へます。文化運動と政治運動との異るところは、そこにあるのではないかと思ひます。
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