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将校が機械に手をやった。 「――朽ち果てようとしているのです! こんなことが、認められてよいのでしょうか! あなたは外国人ですが、ただ数日この島に滞在しているだけですが、それでも! 事は一刻を争います。私の司法権に対して、何らかの策を講じられようとしています。もうすでに、司令部で審議が行われました。私に何も意見を求めることなく、です。それどころか、あなたが今日ここにやってこられたことも、今までのことを考えると、たいへん意味深長なものに思われます。自分でやるのは怖いから、あなたのようなよそ者を送ってきたのです。――以前は、こんなさみしい処刑ではなかった! 執行の前日ともなると、谷中がもう人でいっぱいで、処刑を見物するためだけに、みんなしてやってきたものです。朝早くに、司令官はご婦人方をはべらせてお越しになっていました。ファンファーレがなると、この流刑地全体に緊張が走ります。私が、準備完了を報告すると、身分の高い方々が――つまり、高官は誰もが欠席するわけにはいかないわけで――機械の周りに皆さんもう着席なさっているわけです。
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