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「今日はまだ」と、彼は言った。「私の申請が片づきはしない、ということをよく存じています。けれど、ここで待たしていただけるだろう、今日は日曜日だし、時間があるし、ここでお邪魔にはならない、と思ってまいりました」 「そんなに言い訳をおっしゃらなくたってよろしいですよ」と、案内係は言った。「そんなに気をつかっていただくのはまったく恐縮です。あなたはここで余計な場所ふさぎをしておられるが、私の面倒にならないかぎりは、あなたの事件の進行を逐一たどられるのを妨げはしませんよ。自分の義務をおろそかにしている人たちばかり見ていると、あなたのような人たちのことは我慢するようになります。どうぞおかけください」 「訴訟当事者を相手にすることをなんて心得ていることでしょう」と、娘は言い、Kもうなずいたが、すぐ、案内人が彼にまたきいたので、とび上がった。 「ここで腰かけませんか?」
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